IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

「たりたり」にまつわるクライアントからの指示

某ソースクライアントのスタイルガイドには、「〜たり、〜たりする」はNGで、「〜たり、〜する」という表現を使うと書かれています。「たりたり」については色々な意見があるようですが、はっきり禁止されているのを見たのは初めてです。つまり、

× アイテムを追加したり削除したりするには、「詳細」ボタンをクリックして「詳細」画面を開きます。
○ アイテムを追加したり削除するには、「詳細」ボタンをクリックして「詳細」画面を開きます。

ということですね。
別のソースクライアントは、「追加や削除を行います」はNGで、「追加したり、削除したりします」という表現にしなければならないそうです。どっちでもいいじゃないかと思いますが、スタイルガイドに書かれている以上は従わなければなりません。
ただ、どちらのクライアントも、Webサイトの記事を見ていると、スタイルガイド違反が結構あるんですよね。結局どっちでもいいってことですか。
「アイテムを追加したり削除したりするには」という表現を使うとクライアントからクレームがくるかどうかは、実験していないのでわかりませんが、こういう「好み」の問題まで細かく決められてもなかなか覚えきれないんですよね。そのクライアントの仕事ばかり1か月もやっていれば体で覚えるのでしょうが、マニュアルのアップデートの仕事だと数日で終わってしまうので、「たりたり」禁止のクライアントの仕事と「たりたり」推奨のクライアントの仕事が続くと、混乱します。