Trados翻訳者とは?

私は日本翻訳連盟(JTF)の会員ではありませんが、機関誌「日本翻訳ジャーナル」の2008年5月/6月号がWebで公開されているようです。
http://www.jtf.jp/jp/journal/pdf/2008/Journal0805.pdf
この号で「トラドス活用法を伝授します!〜食わず嫌いをなくすためには〜」というテーマのセミナーの報告が掲載されていますが、

TRADOS 翻訳者に求められる資質や心構えを中心に話が進められる中で

Tradosを使ってる翻訳者というだけでひとくくりにされてしまうんですか……

TRADOS 翻訳者の場合、翻訳能力以外に入力上の指示を厳守できるか否かが翻訳品質の50% 近くを占める。つまり、指定の用語や文体、スタイルガイドを『厳密』に遵守する能力が求められる。

Tradosを使うかどうかにかかわらず、スタイルの指示を守るのは当たり前ですね。

●初心者にチャンスはあるか
IT 関係に限っていうと、TRADOS 翻訳には大きく分けて2 種類あるという。ひとつは、ユーザインターフェイスのみを扱うリソース翻訳と呼ばれるもの。もうひとつは、操作手順などの文章を中心とするドキュメント・ヘルプの翻訳。リソース翻訳の場合、単語レベルの翻訳が中心となるため、経験が少ない翻訳者にもチャンスが巡ってくる可能性がある。ドキュメント・ヘルプの翻訳と比べて縛られるルールが少ないのも特徴である。初心者はリソース翻訳でIT 特有の専門用語を習得しながら2〜 3 年の経験を積み、ドキュメント・ヘルプの翻訳に移行していくのも自己翻訳能力をアップさせる1 つの手法かもしれない。

リソースはソフトウェアの一部だから、むしろドキュメントよりもルールは多いと思います(そしてそのルールが最初にはっきり示されるとは限らない)。「単語レベルの翻訳だから初心者にもできる」かなあ? リソース翻訳の仕事ばかり2〜3年も続くものでしょうか。講師の実体験に基づいた話だとは思いますが。
これほどTradosばかりがクローズアップされるのは、とにかくこのソフトウェアがやっかいだからだと思います。翻訳者の支援もしてくれますが、かなり足を引っ張ってもくれます。なので、ある程度翻訳者としての経験がある人がいまさらTradosを導入したがらないのも当然でしょう。だから初心者が参入しやすい分野なのかもしれませんが、支援ツールを使う使わない以前にITは技術翻訳の一分野なので、しっかりとした専門知識を付けるということも、もう少し強調されてもよいような気がします。