IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

「やられている仕事」

「六本木で働いていた元社長のアメブロ」(http://ameblo.jp/takapon-jp/day-20090216.html)からの引用です。正確には、元社長の文章ではなくて、その中で引用されている部分(雑誌記者からの取材依頼のメール)です。

> 現在やられている仕事や、アマゾンからのアフィリエイト、以前からお持ちだった資産の運用などによって、

こういう「やられている」という表現は、テレビ番組で時々耳にしますが、いつも気になっていました。つい先日も、何かの事件に関連している会社の社員だか関係者だかに向かって「(会社の業務は)従業員何人ぐらいでやられているんですか」と質問している記者(だと思います)がいました。取材記者だけでなく、アナウンサーがインタビューのときに使っていたこともありました。「やる」を「やられる」に変えれば尊敬の意を込めていることになるんでしょうか。「なさっている仕事」とか「手がけておられる事業」とか、言い様はあるでしょう。
まあ、話し言葉では使い慣れない表現を使おうとしたためにぎくしゃくしてしまうこともあるかもしれませんが、書き言葉でも目にするとは思いませんでした。念のためにGoogleで検索してみたら、"やられている仕事"の検索結果は約8,990件、"やられているお仕事"の検索結果は約2,080件もありました。たくさんの人が使っていれば、その表現は「受け入れられている」ということになるんでしょうか。私は受け入れたくはありませんけど。