several=「いくつか」?

severalについては以前も取り上げたように思いますが、機械的に「いくつかの」と訳されているのを今でもレビューの仕事でたびたび見かけます。確かに英和辞典には「いくつかの」という語義が載っていますが、訳文の中で「いくつかの」という表現がいつもぴったりはまるとは限らないと思います。
たとえば、CNET Japanからの引用ですが、

ここ数年は、Dellにとって厳しい時期だった。Dellは、2006年に始まった消費者によるノートPC購入の急激な増加に、注意を払っていないようだった。HP(そしてAcer)は、市場の変化を察知し、うまく適応して、前進をためらうことがなかった。Dellはそれ以来、いくつか新しい戦術を駆使してビジネスの活性化を図ってきた。例えば、小売りビジネスへの復帰、製品デザインへの注力、組織の大規模な再編、工場の閉鎖や数回にわたるレイオフによるコスト削減などだ。
出典:http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20396793-2,00.htm

The last few years have been rough for Dell. The company appeared caught off guard by the surge in consumer spending on laptops starting in 2006. HP (and Acer) recognized the change in the market, made some successful adjustments, and never looked back. Since then, Dell has employed several new tactics to invigorate its business, including getting back into retail, focusing more on product design, shaking up the organizational structure, and looking to shed costs through shutting down some manufacturing plants and several rounds of layoffs.

出典:http://news.cnet.com/8301-1001_3-10287854-92.html

日本語の「いくつか」という表現は、それほど多くない数を指すのではないでしょうか。加えて、話者の頭の中には「いくつ」という具体的な数字が頭にあるはずです。なので、「いくつか新しい戦術を駆使して」に続いて「戦術」の具体例を挙げた後で、他にもあると言うことを示す「など」が付いているのはちょっとしっくりしないような気がします。http://www.onelook.com/?w=several&ls=aにあるように「Diverse; different; various.」と解釈するのが自然ではないでしょうか。