「〜の目線に立つ」

「目線」という言葉の意味は「カメラ目線」のような形で使われる「目が向いている方向」だけかと思っていたら、いつの間にか国語辞典にも語義が載るようになっていたんですね。

その人の,物の見方や考え方。 「消費者の−に立って見直す」 (スーパー大辞林3.0
《他の言葉に付いて》そのものの立場から見て、という意味を表す。「消費者―」「国民―」「子供―」「上から―(→上から目線)」(大辞泉

大辞泉』では「他の言葉に付いて」という補足があるのに対し、『スーパー大辞林』には「目線に立って」という用例があります。「目線に立つ」という表現には違和感を覚えるんですけど。「線」に「立つ」ってどうやって? でも世間では結構使われているんですね。
参考までにGoogleで検索すると、
"目線に立つ" の検索結果 約 14,700 件
"視点に立つ" の検索結果 約 67,000 件

"目線に立って" の検索結果 約 49,800 件
"視点に立って" の検索結果 約 233,000 件

"目線に立ち" の検索結果 約 28,800 件
"視点に立ち" の検索結果 約 123,000 件

"目線に立てば" の検索結果 約 58,900 件
"視点に立てば" の検索結果 約 497,000 件

などとなっています。この数字はGoogleのキャッシュの中でGoogleの基準でカウントしたした結果に過ぎないので、比較しても意味があるかどうかはわかりませんが、興味深いのは誰が「目線に」という表現を使っているかです。個人のブログやエッセイだけでなく、企業や自治体や新聞社のWebサイトでもかなり使われています。つまり、「ちゃんとしたフォーマルな文書」で使っても、もうおかしくもなんともないってことですね。「目線に立つ」は、理屈で解釈しようとしてはいけない慣用句になってしまったのでしょうか。