最近コテコテのマニュアル翻訳の案件が続いていますが、いろいろ相変わらずですね。先日はレビューをしていて「2バイト文字で名付けられたファイル」などという表現を目にしました。日本人が日本語で話すときにそんな言い方しますか? nameみたいな動詞まで「名付ける」という日本語と1対1にする必要はあるのでしょうか。そういう原文透け透けの訳を好む人がいるんでしょうね。どんな言葉も事前にきっちり訳を決めて翻訳に取りかかるという翻訳会社もあるみたいですが、訳というのは文脈によって決まるものですよね? 専門用語でもない単語まで1対1で訳を決めようとしても、デメリットのほうが大きいのではないかと思います。
「名付けられた」の用例を探していたら、マイクロソフトのWebサイトにこのような文章がありました。
GET 動詞には、次のスイッチがあります。
/VALUE
各値が個別の行にプロパティ名と共に表示される形式で出力されます。
/ALL
表形式で出力されます。既定の出力形式は、/ALL です。
/TRANSLATE:
コマンドによって名付けられた変換テーブルを使って出力を変換します。BasicXml と NoComma は、WMIC に含まれる変換テーブルです。
(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc784966(WS.10).aspx)
Windows Management Instrumentationコマンドラインの構文の説明の一部なのですが、この動詞というのは
PROCESS GET NAME /FORMAT:XML.XSL /TRANSLATE:BASICXML
のように、コマンドの後ろにくっつけて指定できるもののようです。「コマンドによって名付けられた変換テーブル」とは一体何かと思って英語版(http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc784966%28WS.10%29.aspx)を見てみると
The Get verb has the following switches.
/VALUE
The output is formatted with each value listed on a separate line and with the name of the property.
/ALL
The output is formatted as a table. The default output format is /ALL.
/TRANSLATE:
Translate the output using the translation table named by the command. BasicXml and NoComma are translation tables included with WMIC.
となっていました。/TRANSLATEスイッチを使うときは