それでもoptionalを「オプションの」と訳しますか?

しばらくリファレンスマニュアルのアップデート翻訳の仕事が続いていたのですが、支給されたTM(Translation Memory)の中ではoptionalがことごとく「オプションの」と訳されていました。すごく嫌なのですが、既訳は修正不可能なので(「100%マッチは支払なしだから触るな」)、新規翻訳の部分だけ「省略可能な」に変えるわけにもいかず、しかたなく「オプションの」と訳しました。
前にも書いたと思いますが、「オプションの」で本当に意味が通じているのでしょうか。英語の名詞をそのままカタカナ表記することはよくありますが、「-al」で終わる形容詞の場合は、複合語の一部でない限り日本語に訳すのが一般的だと思います。例外としてはoriginalなどが考えられますが、日本語では「オリジナルの」ですよね。optionalが「オプションの」になるのは、例の語尾変化を無視するというルール(?)に従った結果でしょうか。
「このパラメーターはオプションです」という文章からは、パラメーターがmandatoryでないことはわかります。では、「これはオプションのパラメーターです」だったらどうでしょうか。「This is an optional parameter.」を訳したものであることは何となくわかります。では、「ここではオプションの属性を指定できます」だったら? 「オプションの属性」が「optional attributes」とは限らず、「attributes of an option」の可能性もありますよね。
ソフトウェア関連の文書で使われているoptionの中には、「one of a number of things from which only one can be chosen」(http://www.onelook.com/?w=option&ls=a)という意味よりは、単にsetting itemぐらいの意味で使われているものも多いように思います。だからoptionがrequiredのこともあればoptionalのこともあります。optionalがoptionを修飾しているとき、英日翻訳者としては一体どうするのが正しいやり方なのでしょうか。

http://help.adobe.com/en_US/Dreamweaver/10.0_API_Ref/WS074C4FF5-6E55-4336-BD31-93C9C9250FA1.htmlの{controlData.minSize}というoptionの説明の中で、「This option is optional.」という表現が使われています。

minSize only applies to controls of type PanelWindow. This option controls the minimum size that the panel can be resized to. This option is optional. If minSize is not specified, it defaults to the width and height specified in defaultGeometry and the panel cannot be resized.

この日本語版と思われるWebページでは

minSize は、PanelWindow タイプのコントロールにのみ適用されます。このオプションで、パネルのサイズを変更するときの最小サイズを指定します。このオプションはオプションです。minSize を指定しない場合、defaultGeometry で指定されている幅と高さが最小サイズとして設定され、パネルのサイズを変更できなくなります。
http://help.adobe.com/ja_JP/Dreamweaver/10.0_API_Ref/WS074C4FF5-6E55-4336-BD31-93C9C9250FA1.html

きっちり「このオプションはオプションです。」と訳されてますね。もしかして技術の専門家だったら、「このオプションはオプション」と言われてその意味を瞬時に理解できるのでしょうか。
ちなみに、最初に書いたリファレンスマニュアルは1冊だけではなかったのですが、別マニュアルではoptionalが「任意」などと訳されていました。マニュアルごとにTMが分かれてるからなのですが、同じソースクライアントでもこのような単語の訳の統一は難しいのですね。