表記スタイル標準化への期待

日本翻訳連盟(JTF)が運営するWebフォーラム「SINAPS Forum」が始まったそうですね。ディスカッションについていけるかどうか、自信がないので私は見ているだけですが、翻訳のガイドラインや表記スタイルについて思うことはたくさんあります。文字間のスペースの有無や全角と半角使い分けが、なぜクライアントごとにこんなに違うのか?というのがこのブログを始めた動機の一つですし。
現在クライアントごとにバラバラである規則が業界で統一されれば、翻訳者としては楽になるはずですが、表記に関しては個人の好みがかかわってくるだけに、自分の好みと違う方向で統一されてしまったらどうしようという不安があります。カタカナの音引きルールにしても、マイクロソフトが「コンピュータ」から「コンピューター」に変更したのを受けて、他の企業でもこれに倣うところがちらほら出てきたようですが、依然としてtechnologyは「テクノロジ」だったりするんですよね。クライアントからの指示ならば、お客様の好みということで「プライバシ」だろうが「ポリシ」だろうが従いますが、業界全体で「プライバシポリシ」で統一されてしまったらかなり嫌です。あとは全角文字と半角文字の間のスペースとか。私は入れたくありませんが、IT翻訳業界にはこのスペースがないと落ち着かないという人も多いんでしょうね。「誰かがなんとなく決めた規則」だと、自分の好みに合わなかった場合についつい無視したくなりますが、なぜそうする必要があるかという理由が示されていれば、守りやすくなるのではないかと思います。
記号についても、コロンや丸かっこはクライアントによって半角だったり全角だったりしますが、半角で表記する理由って何なんでしょうね。コロンを半角で表記することになると、必ずと言っていいほど「コロンの前にスペースを入れるか否か」でもめるのですが、まったく時間の無駄です。全角にしておけばそんなことでもめる必要はないのに。JTFのような組織が呼びかければ、意味のないルールを各企業で見直すきっかけになると期待しています。翻訳会社に外注した訳文のレビューもきっちりしている企業に限りますが。クライアント企業の中には、スタイルガイドについて決定する権限を持つ人がいなくなっているというケースもあるのではないかと思います。スタイルガイドの最終更新日が何年も前のところとか。