ローカライズ(ローカリゼーション)翻訳とは

今更ですが、「ローカライズ翻訳」ってどこからどこまでを指すのでしょうか。アメリカで開発されたソフトウェアを日本市場向けにする作業だったら私も手伝ったことはあります。リソースのストリングを抜き出したものを受け取って日本語に訳して、それを使ってビルドした日本語β版を実行して表示チェックをするとか。しかし、そういう案件はめったにありません。リソースストリングの翻訳だけというのは時々ありますが(割に合わないので在宅ではやらない)。ソフトウェアの付属ドキュメントの日本語化もローカライズに入るといえば入るでしょう。ではソフトウェアに付属しないドキュメントは? ソフトウェアのコンセプトについて書かれたホワイトペーパーは? Webサイトに掲載される商品紹介ページは?
ソフトウェアにせよハードウェアにせよ関連ドキュメントにせよ、商品を日本市場向けに合わせて作り替える作業をローカライズローカリゼーション)と呼んでいて、それを事業の一つとしているベンダー(翻訳会社)がいるのはわかります。でも、翻訳者の中にも「ローカライズが専門」という人がいるんですよね。ローカライズと他の翻訳はいったい何が違うのか。Tradosのような翻訳支援ツールを使う案件を「ローカライズ」と呼んでる人もいるような気がしますが、「ローカライズ」って、機械や化学やメディカルといった同じレベルの分類ではありませんよね。ローカライズ専門の人はどんなソフトウェアでもローカライズできてしまうのでしょうか。実際、翻訳会社の社員が「専門用語の訳は用語集に従えばいいし、あとはWebでちょっと調べれば何とかなる」と発言してるのを聞いたことがありますが、そんなわけありませんよねー。しかし、スケジュールが空いているかどうかを尋ねるときに「○○(クライアント名)の仕事」としか言ってこない翻訳会社などは、翻訳者に専門分野があるということをすっかり忘れているのではないかと思えてきます。
何でもかまいませんが、「ローカライズだから▲▲(▲▲は任意のネガティブな表現)」とひとくくりにされるのだけは勘弁していただきたいものです。