引用箇所の文体

CNET Japanの記事“アップル:「iPhone 4受信問題は計算式の誤りが原因」--修正ソフト提供へ”(http://japan.cnet.com/news/service/story/0,3800104747,20416204,00.htm)からの引用です。受信強度の計算式が間違っていたということに自分で驚くのはどうなんだと思いますが、それよりもびっくりなのはユーザーに向けた声明文です。

iPhone 4ユーザーの皆様

 iPhone 4は、Appleの歴史の中で最も成功を収めた製品である。世界中のレビューにおいてこれまでに提供された最高のスマートフォンという評価を受け、ユーザーからも絶賛の声をいただいている。そのため、受信問題の報告を受けたときにわれわれは驚き、直ちに調査を開始した。以下は、われわれの調査結果である。
(中略)
 われわれはラボに戻ってすべてを再テストしたが、結果は同じだった。つまり、iPhone 4の無線性能はわれわれのこれまでの製品の中で最高である。今回の問題の影響を受けていない大多数のユーザーにとっては、このソフトウェアアップデートにより、バー表示がより正確になるだけである。問題が生じたユーザーに対しては、不安を与えてしまったことに対し謝罪する。

 最後に、ご満足いただけなかったユーザーは、破損していないiPhoneを購入30日以内に、Apple販売店またはオンラインのApple Storeまで返品していただければ、全額を返金する。

 皆様がわれわれと同様にiPhone 4を気に入ってくれることを期待する。

 皆様の忍耐とご支援に感謝する。

 Apple

それが謝罪する態度かよって感じですね。記事本文の文体は「である調」という決まりがあるとしても、引用文はアップルが製品を買ってくれた人に向けて発信した文章なので、「ですます」調のはずですよね。実際にこんな「である」調のレターが発表されたらどうなるでしょう。Appleほどの企業ならばそんなことはありえませんが、外資系企業だし、もしかしたら機械翻訳したのかも、と勝手に解釈して終わるような気がします。
ところで、この記事を翻訳した時点では、Appleが発表したレター(http://www.apple.com/pr/library/2010/07/02appleletter.html)の日本語訳(http://www.apple.com/jp/news/2010/jul/05appleletter.html)は発表されてなかったのかもしれませんが、もし日本語訳がAppleから発表されていたとしたら、その文章を引用している記事を訳す翻訳者はどうすべきでしょうか(ということをメーリングリストなどで質問すると、すかさず「それは発注側に確認すべきです」などというコメントがついて非常識な翻訳者扱いされそうになるのですが、自分が決定する立場だったらどうすべきかを知りたいんです)。別に訳し直す必要はありませんよね。翻訳に関係する権利の問題とかはあるのかなあ。