beforeの訳は「前に」だけ?

昨日分で取り上げたCNET Japanの記事(http://japan.cnet.com/news/commentary/story/0,3800104752,20420056,00.htm)の中で、もう一つ気になるところがあったので書き留めておきます。

Appleの名前が出ることはほとんどなかったが、Nokiaは同社の最大の標的が誰であるかを明確に示した。Vanjoki氏は1996年に発売のNokiaの先駆的なスマートフォンNokia 9000 Communicator」を褒め称える前に、「業界の中には『革命的』という言葉を好き勝手に使っている者がいる」と述べた。

 そして、Savender氏はNokiaの携帯電話について、「どんな持ち方をしても、毎日正常に機能する」と述べた。これは、Appleの「iPhone 4」のアンテナ問題と、本体を特定の持ち方で握って電波の減衰を最小限に抑えるという同社のアドバイスを指している。

「〜を褒め称える前に、〜と述べた」の部分ですが、だからどうなんだ?と思いませんか。次の段落の「Nokiaの携帯電話はどんな持ち方をしても毎日正常に機能する」とのつながりが今一つ理解できません。
原文(http://news.cnet.com/8301-30685_3-20016323-264.html)では、

Though Apple's name mostly went unspoken, Nokia made it clear who its prime target is. "Some in the industry toss around the word 'revolutionary' with reckless abandon," Vanjoki said before lauding Nokia's pioneering Nokia 9000 Communicator smartphone from 1996.

And Savender said of Nokia's phones, "They perform day in, day out, no matter how you hold them," a reference to Apple's iPhone 4 antennagate struggles and the company's advice to minimize signal loss by holding the phone in a particular way.

となっています。「before lauding Nokia's pioneering Nokia 9000 Communicator smartphone from 1996.」のbeforeは、「後ではなく前に述べた」と言いたいのでしょうか。単に、「『革命的』という言葉を好き勝手に使っている人がいる」と苦言を呈するのであれば、後でも前でもかまわないような気がしますが、この文章が言いたいことはそうではないと思います。「この業界にはrevolutionaryという言葉をやたらと使う者がいるが、ほんとうにrevolutionaryなのはNokiaだとVanjoki氏は主張した」と言いたいのではないでしょうか。何しろiPhoneなどの登場よりもずっと前の1996年に、すでにスマートフォンを世に送り出していたのだからと。
また「前から訳す」のことかと言われそうですが、話の順序を維持することは「原文に忠実に」訳すうえで重要だと思います。