IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

マイクロソフトのスタイルガイド更新

http://www.microsoft.com/Language/ja-jp/Default.aspxの「最新のブログ記事」の下に「New and updated Microsoft Style Guides for 38 languages released」というリンクがありますが、マイクロソフトの公開用スタイルガイドが更新されたようです。リンク先の投稿の日付は8月11日になっていますが、ダウンロードしたPDFの中には「Last Updated: February 2011」と書かれています。
前のバージョンの公開版と何が変わったか? まず、日本語スタイルガイドなのに英語で書かれているところでしょう。もっとも、日本語に限らず、他の言語でもそうなっています。他の企業のプロジェクトでも、英語で書かれたスタイルガイドは最近よく見かけます。管理する側はやりやすいかもしれませんが、使う側にとってはかなり使いにくくなっています。こういう仕事をしてるので英語ぐらいは読めますが、斜め読みができないんですよね。このMSスタイルガイドは全部で79ページもあって、知りたい情報がなかなか探し出せません。構成を全言語で統一したのかどうかは知りませんが、前後の脈絡がないんですよね。使う側の理想を言わせてもらえれば、最低限守る必要のある規則と、それ以外のガイドラインは分けた方がよいと思います。「Avoid using “〜させる” unless it is necessary.」などというガイドラインを書き出したら、きりがないので。前のバージョン(日本語スタイル ガイド公開版第1版)はまだ、MS以外の人にとっても参考になるものでしたが、今回のは正直どうなんでしょう。