IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

同報メール

しばらく前に、翻訳会社のPM(Project Manager)から、「*月*日頃に**というクライアントの仕事を受注することになったのでスケジュールを教えて欲しい」という同報メールが来たのですが、その頃は既に予定が埋まっていたので放置していたら「返事をまだ受け取っていない」と催促されてしまいました。そもそもクライアントの名前だけでどういう案件かも書かれていないのではやる気が出ません。この翻訳会社はその前にも「repetitionの分の支払いはしない」と寝言みたいなことを言ってきたことがあったので、うっかり引き受けるとどんな目に遭うかわからないのです。
他の翻訳会社からも「**というクライアントの仕事を受注することになったので、できる人は何ワードぐらいできるか申し出てください」という同報メールがたまにきますが、案件の詳細が書かれている方が少ないです。何ワードと言われても、マニュアルかマーケティング資料かで1日にできるワード数は違ってくるのですが。スケジュールがやたら急なので、頭数を集めてパパッと済ませてしまいたいのだと推測できますが、そういう案件は面白くないんですよね。割り振られたワード数は新規換算すると3,000ぐらいしかないのにやたら指示が多いとか、そのくせ翻訳メモリの訳のスタイルはバラバラでいったいどれに合わせたものか、悩んでしまったりとか……。スケジュールが空いていたから引き受けて、後で「こんなはずじゃなかった」と言っても「できると言ったのはそっちでしょ」と言われそうだし。