IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

managed code=「マネージコード」?

マネージ コード [managed code]

オペレーティングシステムによって直接実行されるのではなく、共通言語ランタイム環境で実行されるコード。マネージ コード アプリケーションでは、自動ガベージコレクション、実行時型チェック、セキュリティ サポートなど、共通言語ランタイム サービスを利用できます。これらのサービスは、マネージ コードアプリケーションのプラットフォームや言語に依存しない、同じ動作を形成するうえで役立ちます。参照 : アンマネージ コード

マネージ データ [managed data]

共通言語ランタイムによって有効期間が管理されるオブジェクト。共通言語ランタイムはオブジェクトのレイアウトを自動的に処理し、それらのオブジェクトへの参照を管理して、不要になったオブジェクトを解放します。参照 : 共通言語ランタイム、ガベージ コレクション
出典:http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/hd402x97(VS.80).aspx

天下のMSがなんで「マネージド」ではなく「マネージ」と訳しているのかは理解できませんが、managedは受け身であることが大きな意味を持つので、manage codeやmanaging codeとの区別が付かなくなっては困ります。「informed consent」は「インフォーム・コンセント」ではなく「インフォームド・コンセント」ですよね。
これに限ったことではないのですが、英語の単語をそのままカタカナ語表記するときに適当に丸めてしまっているケースがあります。advanced settingは「アドバンスト設定」でも「アドバンス設定」でも大差ありませんが、networkingを「ネットワーク」と訳すのはどうかと思います。文脈によっては問題ないこともありますが、原文でnetworkではなくnetworkingという表現を使っている以上は、その意図をくみとる必要があります。