繰り返し分節(repetitions)を自動的に処理することと、翻訳開始時に100%マッチであった分節がどれであるかを明確にすること。末端の翻訳者にとっては報酬に直接関係するので非常に切実なのですが、SDL社にとってはそうではないのでしょうか。
この辺りの機能は、Tradosが今のようなStudio形式になって10年以上たっても変わらないので、もうすぐリリースされるTrados 2021にも期待はしていませんが。(もしかして翻訳会社によってはTradosをうまく使って解決しているのでしょうか?)
繰り返し分節については、Idiom Worldserverの翻訳者用インターフェイスが非常によくできていて、2回目以降の出現箇所については翻訳者が何もしなくてもいいようになっていたと思います。一つのプロジェクトを複数の翻訳者が分担するときでも。SDLXでも、2回目以降の出現箇所は自動的に訳が入力され、その分節は翻訳完了とカウントされ、繰り返し分節であることが色でわかります。
Trados Studioではそうではありません。翻訳開始時に100%マッチだったのか、自分でTMに登録した訳文を引っ張ってきたのかの区別ができないし、2回目以降の出現箇所も確定しないと翻訳完了とカウントされない。そもそも繰り返しの2回目以降の出現箇所がひと目でわかるようになっていない。だから分担翻訳時に、繰り返し分節の報酬で新規翻訳させられることもある。このような、過去のソフトウェアの良いところがまったく反映されていないのがTrados Studioの残念なところです。