IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

MSの「完全に人間翻訳されたドキュメント」

このようなツイートを見かけたので、リンク先のページ(Windows Subsystem for Linux に関するドキュメント | Microsoft Docs)を見てみました。冒頭の文章で「Windows Subsystem for Linuxとは?」を説明しているようです。

LinuxWindows サブシステムを使用すると、開発者は、従来の仮想マシンまたはデュアルブート セットアップのオーバーヘッドなしで、ほとんどのコマンドライン ツール、ユーティリティ、アプリケーションなどを含む GNU/Linux 環境を、変更せずに Windows 上で直接実行できます。

「英語で読む」をクリックするとこのように表示されます。

Windows Subsystem for Linux (WSL) lets developers run a GNU/Linux environment -- including most command-line tools, utilities, and applications -- directly on Windows, unmodified, without the overhead of a traditional virtual machine or dual-boot setup.

ほんとうに人間が翻訳したのでしょうか。Windows Subsystem for Linux (WSL) lets developers run a GNU/Linux environment directly on Windowsという骨格の部分がわかりにくくなっているのですが。

Microsoft Bingの翻訳ツールで翻訳してみましたが、固有名詞の訳し方も含めてあまり違いはないようです。

LinuxWindows サブシステム (WSL) を使用すると、開発者は、従来の仮想マシンやデュアル ブートセットアップのオーバーヘッドなしに、Windows 上で直接、変更せずに、ほとんどのコマンドライン ツール、ユーティリティ、およびアプリケーションを含む GNU/Linux 環境を実行できます。

Google翻訳でも翻訳してみましたが、原文のダッシュではさまれた部分をかっこに入れていますね。

Windows Subsystem for Linux(WSL)を使用すると、開発者は、従来の仮想マシンデュアルブートセットアップのオーバーヘッドなしに、GNU / Linux環境(ほとんどのコマンドラインツール、ユーティリティ、アプリケーションを含む)を変更せずにWindows上で直接実行できます。

ちなみにDeepLでも翻訳してみました。

Windows Subsystem for Linux (WSL) は、開発者がGNU/Linux環境(ほとんどのコマンドラインツール、ユーティリティ、アプリケーションを含む)を、従来の仮想マシンデュアルブートセットアップのオーバーヘッドなしに、変更せずに直接Windows上で実行できるようにするものです。

人間が翻訳する以上は、機械の良いお手本になるようにしたいものですね。