昨日(4月10日)、NHK総合テレビのニュースを見ていたら「ことし1番」という表記が目に入ってびっくりしました。ネットで一般人が発信する文章では、漢数字を使うべきところがアラビア数字になっているのも珍しくないのですが、NHKでもそうなっているとは。「いちばん(一番)」は国語辞典の見出し語になっている言葉ですよね。
Twitterでこのニュースを検索すると、「ことしいちばんのあたたかさ」の表記は揺れているようですね。
【ニュース】横浜で最高気温が25度以上の夏日になるなど各地で6月から7月並みの今年一番の暖かさに。
— NHK横浜 (@nhk_yokohama) 2022年4月10日
県内各地の最高気温(10日)
▽横浜 26.1度
▽海老名 25.2度
▽小田原 24.2度
あす11日も気温が高い状態は続き、日中の最高気温は、横浜では24度の予想。https://t.co/argmExympb
我々の業界ではもちろん、「数字の部分を入れ替えても成立する場合はアラビア数字、そうでない場合は漢数字」といったルールがあるので「今年1番の暖かさ」という表記はNGです。「今年2番目の暑さ」ならOKですが。順番ではなくbestの意味の「一番」は「いちばん」と表記すべきという規則もどこかで見たような気がします。
最近、NHKのアラビア数字の使い方が気になることがよくあります。大河ドラマのタイトル「鎌倉殿の13人」は意図的にそうしたという説明をどこかで読んだことがありますが、年末恒例のベートーベン作曲交響曲第9番を、NHKは「第九」ではなく「第9」と表記するのがお好きなようです。
サントリーホールで行われた「かんぽ生命 presents N響第九 Special Concert」が終演🎵
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) 2021年12月27日
今年の「第9」公演最終日、お客様から盛大な拍手をいただきました👏
第9の前に演奏されたオルガン独奏は #勝山雅世 さんでした🎶
本日でN響の今年の公演は終了です✨
たくさんのご声援ありがとうございました。 pic.twitter.com/AFgvsxRpsv
「第8」があるわけではないので(ベートーベン作曲交響曲第8番はあります)「第9」は変だと思いますが、スポンサーが設定した公演のタイトルでは「第九」と表記しているもののN響のポスターでも「第9」と表記されていたようなので、相当強い信念があるようです。