IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

MLV の検索結果:

中間ベンダーによるレビューの意義

…ソースクライアント→MLV→日本国内の翻訳会社→私という流れになっています。間にMLVが入っても入らなくても、直接の取引先である翻訳会社との仕事のやり方はほとんど変わらないのですが、時々MLVからのフィードバックというのを見せられて、これに合わせてくださいと言われて困ってしまうことがあります。なぜなら、フィードバックに書かれている推奨訳が変な訳だったりするからです。どのように変かというと、これまでにここに書いたような感じのものです。 MLVのレビュアーといっても、特別なスキル…

フィードバックの意味

…企業内に何人いるか。MLVだってせいぜいサンプルチェックで、あとは二次ベンダーに丸投げしてることも多いのではないでしょうか。日本語を読んだだけで笑ってしまうような訳を放置してるくせに、枝葉末節的なことをあれこれ指摘されると、品質ってなんだっけと考えてしまいます。 そういえば以前、逆にこちらが翻訳会社の立場で、二次請けのベンダー宛てにフィードバックを書いたら、ことごとく「それは好みの問題だ」で済まされたことがあります。一読して意味がわからないのはエラーだと思ったのですが。考えか…

最近の翻訳会社(というかMLV)

以前では考えられなかったような、無茶苦茶な条件で仕事を受注してくることがあるようです。たとえば3日で3万ワードとか。例の翻訳支援ツールを使うと10時間ぐらいでできることもあるらしいですが、私のところに来るような案件では、通常は1日2,000ワード、がんばっても3,000ワードがやっとだと思います。ではどうやって3日で終わらせるかというと、翻訳者を10人集めて1人当たり3,000ワードやらせるんだそうです。編集やチェックをいつやるのかは知りませんが。なんでそんなに急いでやらなけ…

ITの日本語は特殊なのか?

… コンピューターメーカーのアニュアルレポートもITのドキュメントですか? コンピューターメーカーの管理職研修テキストは? 私はIT翻訳者と名乗ったりしてますが、当初は主にIT企業から翻訳会社経由で受注した仕事をしていたからです。それがいつの間にか、MLV経由でいろんな仕事が来るようになりました。ソフトウェアの日本語化もローカライズなら、ヨーロッパの観光地案内の翻訳もローカライズ。そうなるとITとそれ以外、ローカライズとそれ以外の区別に何の意味があるのかなあと考えてしまいます。

SDL TRADOSからのメール

…からフリーランス翻訳者相手よりも翻訳会社、翻訳会社よりも発注側の企業に売り込んだほうが効果的だと思うのですが。ソースクライアントが2009にするといえばMLV以下、世界中の下請け翻訳会社と翻訳者が2009にアップグレードしなければなりませんからね。 それよりTradosを売っている会社はローカリベンダーでもあるのだから、ライセンスを購入した翻訳者には購入額相当の仕事を発注しますとでもいえばライセンスが売れるのではないかと思いますが、それでは内職商法になってしまいかねませんね。

間違ったフォントづかい:日本語テキストに中国語フォント

…国語フォントはともかく、Arial Unicode MSにはもう少しまともな書体を取り込むことはできなかったのでしょうか。テキストの内容がいくらまともでも、このフォントが使われていると一気に怪しい雰囲気になってしまいます。香港あたりの日本人がよく行く観光地にある「足のマッサーヅ」の看板みたいな。 というか、「日本語フォントも持っていない人に日本語の書き方を指示される」のもよく考えたら変ですね。MLVの日本語QA担当者が日本語ネイティブではないということも最近はあるようですが。

「100%マッチは作業対象外」というプロジェクトに限ってTMの訳がゴミだらけの件

…マッチも込みでチェックするとは思えないんですよね。 多言語で受注してるから日本語だけルールを変えるわけにはいかないとか、一次ベンダーのMLVにも言い分があるでしょうが、「100%マッチの分は作業不要だから支払なし」でコストを削減したつもりですか? 翻訳支援ツールを使ったことがあれば、100%マッチの訳が信頼できるとは限らないというのは十分に理解しているはずですけど。「100%マッチは作業対象外」などと言っているベンダーにはローカライズの品質をどうこう言う資格はないと思います。

glossaryとは

…がありますが、備考が空白だったので、訳し分けの基準がさっぱりわかりません。動詞なら「呼び出す」で名詞なら「コール」なのかなどと想像を働かせてみたりしますが、そうやって個人の解釈が介入する時点で、訳語の統一は不可能ですよね。あれもこれもと用語を載せた結果、単なる「おすすめ訳語集」になってしまっているglossaryも見たことがあります。日本にオフィスを持つMLV・ソースクライアントでさえこんな感じなのですが、glossaryの作り方の標準みたいなものはどこかにないのでしょうか。