IT翻訳者の疑問

この業界に入って約20年。私の疑問は相変わらず解決しません。

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「真逆」が耳障りである理由

「真逆」という言葉は、既に国語辞典の見出し語になるほど浸透しているようですね。国語辞典に載っているとはいっても、 俗に,全く逆さま。正反対。 (スーパー大辞林) 《「逆」を強調した俗語》まったく逆であること。正反対なこと。また、そのさま。「前…

「〜することで〜ようにします」

翻訳レビューの仕事を始めたばかりの頃、「〜することで」という表現に我慢がならず、目にするたびに書き換えていました。「〜することで」には、いかにも「...ingをそのまま訳しました」という雰囲気があるので。最近では私も少し寛容になりましたが、「〜…

「提供者」は「donor」だった

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/08/22メディア: 文庫購入: 32人 クリック: 197回この商品を含むブログ (313件) を見る 久々に小説を読みました。ここのところ、作り事の世界に…

「〜の目線に立つ」

「目線」という言葉の意味は「カメラ目線」のような形で使われる「目が向いている方向」だけかと思っていたら、いつの間にか国語辞典にも語義が載るようになっていたんですね。 その人の,物の見方や考え方。 「消費者の−に立って見直す」 (スーパー大辞林3…

大げさな形容詞もきっちり訳出すべき?

8月4日付けのTechCrunchの記事に「見ただけで吐き気がするPRの陳腐な決まり文句: そのワースト10」(http://jp.techcrunch.com/archives/2009080110-words-i-would-love-to-see-banned-from-press-releases/)というものがあります。ワースト10とは 1 ) LE…

論理が明確な文章を書くには

理科系の作文技術 (中公新書 (624))作者: 木下是雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1981/09/22メディア: 新書購入: 107人 クリック: 1,559回この商品を含むブログ (329件) を見るの第5章「文の構造と文章の流れ」の5.1項「レゲットのいうこと」からの…