FrameMakerではHTMLのオーサリングってできないんでしたっけ。今やっている仕事はHTMLヘルプのアップデートなのですが、旧版のときはFrameMakerのファイルをSTFに変換して翻訳していたようです。しかし今回はHTMLファイルがソースファイルとなっています。そのため、コンテンツの実質的な変更はごくわずかであるにもかかわらず、ワードカウント上は大量のfuzzy matchとある程度のno matchが発生しています。そのno matchのかなりの部分は、相互参照や変数がリテラル化したためにマッチ率が下がって新規扱いされたものです。
具体的には、旧版では
For more information, see <:xr>.
だったのが
For more information, see "Parameter Reference".
となるので、「Parameter Reference」の訳をどこかからコピー&ペーストしなければなりません。あと、見出しの項番も自動的に振られているはずですが、翻訳対象のテキストに含まれてしまっています。なので、旧版では翻訳対象の見出しテキストが
Parameter Reference
だったのに、今回は
2.1 Parameter Reference
となっているので、先頭の「2.1 」を足してやらなければなりません。
しかもこれが、マニュアル1冊だけならよいのですが、何十冊もあるらしいのです。ソースクライアントが使っている一次ベンダーも1社だけではないみたいだし、そこから受注している二次ベンダーや個人翻訳者がみんな同じようにコピペしていると思うと……。機械ができる作業を人間がしているのって、「退化」のような気がしますが、ここのところホワイトペーパーや製品紹介の翻訳レビューで頭が煮えそうになっていたので、こういう頭を使わなくてもできる仕事もたまにはいいかなあと。こんなのばかりだったら嫌になってしまいますが。