なぜanyの訳が「すべて」なのか

今年の3月にも取り上げたネタですが、今週だけでanyが「すべて」と訳されているのを少なくとも2回見かけました。それも別々の翻訳会社からのレビューの仕事でです。だからそれぞれ別の翻訳者が訳しているはずですが、こういう変な訳に統一されているのが非常に不思議です。

Please uninstall any plug-in for the previous version before upgrading to the newest version.
最新バージョンにアップグレードする前に、前のバージョンのプラグインはすべてアンインストールしてください。

のような文脈ならば、たとえば該当のプラグインが3つあれば3つともアンインストールしなければならないので結果的に「すべて」でも問題ないのですが、anyの意味は本来、「プラグインがあるかどうかわからないけど、あったらアンインストールしてね」ってことですよね。
また、「どれでも」の意味のanyが

This document can be printed to any printer within the LAN.
このドキュメントはLANの中のすべてのプリンターに印刷できます。

だとちょっと怪しいですね。LANにプリンターが10台あったとして10台に同時に出力されるわけではないので。
IT関連の文書だからといってanyの用法が特別ということはないはずですが、もしかして私の知らないところで「IT分野ではanyの訳を『すべての』に統一する」とでも決められているのでしょうか。仮にどこかのプロジェクトのMultiTermにany=「すべての」という訳が登録されていたとしても、その訳で統一するのはそのプロジェクトだけにしていただきたいものです。