Microsoft Azureのトップページ(https://azure.microsoft.com/ja-jp)に次のようなフレーズがあるのに気づきました。
Azure でワークロードを最適化して、コストを削減しましょう。従量課金制の価格で今すぐ利用し始めることができます。事前契約はなく、いつでもキャンセルできます。Azure を最大 30 日間無料でお試しになることもできます。
英語版(https://azure.microsoft.com/en-us/)では次のように書かれています。
Optimize your workloads and reduce costs with Azure. Get started now with pay-as-you-go pricing. There’s no upfront commitment—cancel anytime. Or try Azure free for up to 30 days.
「今すぐ利用し始めることができます」という表現が気になります。人の好みにあれこれ言うつもりはありませんが、言いにくくないですか? 国語辞典で「始める」を調べると
動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》その動作が行われ出す意を表す。
【出典: 大修館書店 明鏡国語辞典 第二版】
などという語義の説明があり、例として「降り始める」「歩き始める」などが挙げられているのですが、「名詞+するの連用形+始める」という言い方は一般的なのでしょうか。「利用を始めることができます」ではいけないのでしょうか。
これとは違うパターンですが、microsoft365.comにアクセスすると画面の先頭に
Office アプリは、コンテンツやアイデアを検索、作成、共有するための新しいMicrosoft 365 アプリになり始めます。
と表示されます。この「なり始めます」は「なります」とは違うんですよね。どういう意味がこめられているのでしょう。
たとえば、乗っていた電車が何らかの理由で停止してしまい、しばらくして運転を再開すると「電車が動き出した」と言いますが、そのときの車掌のアナウンスは「お待たせしました。電車が動きます」とは言っても「電車が動き出します」とは言わないような気がします。