昨日取り上げた、Trados Studio 2022の新機能のページ(https://www.rws.com/jp/localization/products/trados-studio/whats-new/)からはTradosという製品全体のページ(https://www.rws.com/jp/localization/products/trados/)に移動できるのですが、これを見てちょっとびっくりしました。
英語版です。(https://www.rws.com/localization/products/trados/)
という3行のメッセージが、日本語版では
なのですが、これで本当にいいんですか?
Tradosの宣伝ページを見ると一貫してfor you、つまり「あなたのために」が主張されているように思うのですが、日本語ではそのようなストレートな表現はしないのでしょうか。ここでもeveryoneが反射的に「すべてのユーザー」に置き換えられているようですが、これを読んでいるのはまだTradosを買っていない人なのだからuserではありませんよね。既に買ったuserにとって「最適」なのは当たり前で、最適でなかったら意味がありません。
Microsoftが公開しているスタイルガイドにも、youの扱いについての記述がありますが、一律「ユーザー」と訳せとは言われていません。通常は訳出を省くけれども、訳出が必要なときはその役割に応じた呼び名を選ぶようにと書かれていたと思います。
日本語で「あなた」を使うのは、よほど親しい間柄でなければ失礼になることもあるのは事実です。Tradosのページを読んでいるyouが個人翻訳者でも、翻訳会社の社員でも、企業のローカライズ担当者でも、Tradosは「あなた」のために作られた製品ですと表現するには、他に良い方法はないでしょうか。