翻訳者の疑問
ソースクライアントが今までいろいろなベンダーを使って、まともなスタイルガイドもなしにローカライズを続けてきたものだから、TMの訳の中で「オペレーティング システム」と「オペレーティング・システム」と「オペレーティングシステム」が混在していたり…
4月6日の日記で引用した記事の中に、ちょっと気になる記述があります。 たとえば本書によると、英語の“Dialog”は“ダイヤログ”ではなく“ダイアログ”とカタカナ表記するのが正しく、“Toolbar”や“Taskbar”はそれぞれ“ツール バー”“タスク バー”といったように半…
昨日の日記に書いた「Language Excellence Style Guides」は「マイクロソフト ランゲージ ポータル」(https://www.microsoft.com/language/ja/jp/default.mspx)のコンテンツのようです。このサイトには「製品用語検索」もあるのですが、日本語訳を検索して…
MS、ローカライズのガイドブック「Language Excellence Style Guides」を公開 ローカライズ作業だけでなくアプリケーション開発にも有用 http://www.forest.impress.co.jp/article/2008/03/28/mslangstyleguide.html マイクロソフトの日本語スタイルガイドが…
MS Wordで作られた「翻訳指示書」を開いて、全角スペース文字が目に入ったら要注意です。全角スペースでレイアウトを調整した(つもり)になっているということは、Wordのスタイル設定の仕方を理解していないということだからです。箇条書きの行の先頭に中黒…
Tradosという翻訳支援ツールの翻訳作業用のユーザーインターフェースとしてMS Wordが使われていることについて、最初はすごいアイディアだと思いましたが最近はそうでもなくなりました。ソフトウェアなんてのは人間の仕事を楽にするためにあるのに、Tradosは…
TradosのMultiTermのように、完成した「用語集」の訳を訳文に取り込むためのしくみはいくつもありますが、まともな「用語集」の作り方は意外とどこにも書かれていないように思います。単に英語の語句とその訳を並べただけの「用語集」も多いですね。「言葉の…
翻訳会社が翻訳者に仕事を発注するときは、参考資料や注意点をまとめた指示書が渡されるのが普通です。その指示書の冒頭には「XXXというクライアントのYYYという製品に関するZZZ文書」という形式で案件の概要が書かれているわけですが、先日引き受けた仕事で…
たとえば、全部で5万ワードぐらいある文書を1人で翻訳したら週1万ワードとして5週間かかるので、そこまで待てない案件の場合は5人で1万ワードずつ訳すというやり方を取ったりします。翻訳の時間は4週間短縮できますが、その後の編集に10日ぐらいかかるので、…
このオプションがオンになっていれば、原文が同じでも文脈によって訳が異なる場合に2通り以上の訳をメモリに登録することができます。オフの場合はどうなるかというと、最後に登録された訳だけがメモリに残るわけですね。「100%マッチは支払なし」などといっ…
調べ物をしていて見つけたページです。 (http://office.microsoft.com/ja-jp/communicator/HP011725351041.aspxの一部です) 「★UI★」はおそらく、翻訳の時点で「Location-based forwarding」という画面項目の日本語訳がわからなかったので翻訳者が付けたマ…
Tradosなどの翻訳支援ツールを使うと、過去の訳を流用できるというのは周知のとおりです。100%マッチだけでなく、99%以下のファジーマッチも、「訳文を一部手直しするだけで流用できる」という理屈のもとに、新規分に比べて単価がディスカウントされるのが一…
翻訳者がクライアントの指示に従うのは当たり前ですが、その指示がいつも正しいとは限りません。あるソースクライアントから支給されたスタイルガイドでは、内容に明らかな矛盾があるのですが、いつまでたってもそのままです。たとえば、あるページでは「○例…
あるソフトウェアでMS WordのファイルとMS Excelのファイルが読み込み可能であったとします。Word用の説明をコピー&ペーストして作ったと思われるExcel用の説明の中に「Select the Word file.」という文章があったらどうするか。そのまま「Wordファイルを選…
a list of special words and explanations of their meanings, often at the end of a book (Longman Dictionary of Contemporary English Online) A glossary of special, unusual, or technical words or expressions is an alphabetical list of them …
Tradosにそんなツールがあったなあと思って調べていたら見つけたのが7月18日に取り上げたWebページです。あのとき英日混在だったページは、日本語に訳されていました。それはさておき、「翻訳作業を開始する前に用語を抽出して用語集を作成する」というやり…
私自身の経験では、Tradosを使う仕事でもMultiTerm形式の用語集が支給されることはめったにないのですが、世間一般ではどうなんでしょう。用語のメンテナンスが面倒だからでしょうか。クライアントによってはimportを「インポート」ではなく「読み込み」など…
ソフトウェアのヘルプというのはそのソフトウェアを操作する人が読むものですが、ヘルプを訳す人はそのソフトウェアなど見たこともないというのはありがちです。というか、翻訳者がそのソフトウェアを操作できる環境が用意されていることの方が珍しい。UNIX…
先日引き受けた翻訳レビューの仕事で、ものすごくデタラメな訳文に遭遇しました。あまりにデタラメなので似たような例を作るのも難しいのですが、原文の逐語訳ですらないのです。訳文は、文法的には一応日本語だけれど論理的には無茶苦茶で、それが5,000ワー…
昨日取り上げたhttp://www.translationzone.com/jp/Products/sdlphrasefinder/default.aspを下にスクロールすると、この製品のスクリーンショットがありますが、UIは日本語ではありません。表示されている用語も英語とスペイン語のようですが、製品はローカ…
http://www.translationzone.com/jp/Products/sdlphrasefinder/default.aspに書かれていた文章です。用語統一以前に、一つの段落で英文と和文が混在している状態でWebページを公開してしまったら、それこそブランドイメージが傷ついたり、顧客の信頼を失った…
世の中には、月末締め翌々々月末払いという翻訳会社があるみたいです。たとえば、1月末までに納品した仕事の報酬が振り込まれるのが4月末。気の長い話です。 私の取引先の支払サイトはいろいろですが、30日、40日、60日といったところです。4月の仕事の翻訳…
某会員制組織のメールマガジンに載っていた記事です。都内翻訳会社の採用担当者に聞いたとのことですが、 プリンターなどを含むパソコン環境とインターネット環境は必須です。 今時パソコンなし、インターネットなしという人がいるんでしょうか。もしかして…
少し前にマニュアルのアップデート翻訳の仕事を受注して、送られてきたファイル一覧を見てみたら、100%マッチが約15,000ワード、95-99%マッチが約10,000ワード、それ以外が約200ワードでした。100%マッチは作業対象外なので、それ以外の約10,200ワードが作業…
MS、「IE 8」の基本設計を示唆--セキュリティと使いやすさを追求 http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20348238,00.htm?tag=nl私自身は自宅のPCでWebサイトをブラウズするのに主にFirefoxを使っていて、IEはバージョン6のままなので、IE8のこ…
翻訳メモリ(TM)をサーバーに置いて共有したところで、どこの誰がプロジェクトに参加しているかもわからないのに、コラボレーションなんて無理。同じ文章を2人の翻訳者が訳せば訳が違うのは当たり前で、それを統一するのはエディターの仕事ですよね。今参加…
A. ファイルを開くには、[ファイル]メニューの[開く]を選択します。 B. ファイルを開くには、[ファイル]メニューの[開く]を選択します。英文ではUIが太字で表示されていても、日本語ではかっこで囲むので、太字指定は解除することが多いのですが、た…
あるプロジェクトに翻訳者として参加することになったのですが、最初に渡される指示書以外にもパラパラと指示がメールで送られて来ます。その中に、とても理不尽な指示がありました。今まで聞いたことがないような指示で、ちょっと例えが見つからないのです…
少し前に「翻訳会社から納品された使えない訳文」のレビューというか修正の仕事をしていたのですが、その翻訳会社がとあるメディアに求人情報を載せていました。ワード単価も書かれていましたが……安い。この単価ではしょうがないかなあと思わないこともあり…
理論的にはそうなんですが、クライアントから支給された用語集に従ってさえいればOKでしょうか? たとえばprivate keyの訳として「秘密鍵」が指定されていたら「プライベートキー」と訳してはならない、というのは当然ですが、私の経験では、肝心な用語ほど…